はてな広報ブログ

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はてなのブロガー、id:zoot32さんの本『生きる技術は名作に学べ』が出版されました

生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)
1月19日、はてなのブロガー、id:zoot32さんこと伊藤聡さんによる初めての単著が出版されました。世界の名作10作品を読み解き、それぞれの登場人物の生き方や作品のエッセンスをユーモアあふれる語り口で紹介した「生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)」です。
id:zoot32さんといえば、映画、文学を愛し、軽やかであたたかい人柄がにじみでる文章が人気のブログ「空中キャンプ」で多くのファンをひきつけているブロガーさんです。なんとはてなダイアリーで書かれたエントリーは1,661日分にも達し、はてなスタッフにもたくさんの愛読者がいます。
今回の書籍ですが、ご本人がブログでこのように紹介されています。

これはどういう本かといいますと、過去の海外名作小説を十作セレクトし、それらについてコント風に語りながら、役立つエキスを抽出しようというテーマで作られた一冊です。名前だけは知っているけれども、じっさいに読んだことはない、有名小説の正体を見きわめていこう、というわけです。

この続きでは、本で取り上げたカミュ『異邦人』やヘッセ『車輪の下』など、10作品に対して具体的にどんな視点でどの部分に着眼して紹介しているかについても、詳しく書かれています。本をこれから読む人はぜひ目を通しておきたいエントリーです。
本の感想ですが、同じくはてなダイアリーでブログを書いている人気作家のid:FUKAMACHIさんこと深町秋生さんが「さすが...!」の内容で書評を書かれています。

ブログと同じく軽妙かつポップな文章のおかげであっという間に読み終わってしまった。やはりブログで膨大な量のテキストを書いているだけあって、初めての本とは思えないこの読みやすさは特筆に値する。
カミュの「異邦人」、ヘッセの「車輪の下で」、トゥルゲーネフの「初恋」、アンネ・フランク「アンネの日記」、ヘミングウェイ「老人と海」、スタンダールの「赤と黒」、トーマス・マンの「魔の山」などがセレクトされている。内容は敷居の高そうな西洋古典名作10作を、空中キャンプ流にその内容をきわめてわかりやすく紹介。その名作に秘められたエッセンスをおもしろく読者に提示するというスタイル。読んだことのない作品があっても、「あー、そういうことだったのか」と膝を打ち、そのユーモアに笑ってしまった。

文壇デビューされたid:zoot32さんにとって、最高のエールではないでしょうか、私たちブログ愛読者にとっても嬉しくなるような賛辞です。
ところで本のイラストですが、こちらもはてなでブログ「ぼんやり上手」を書かれているid:ayakomiyamotoさんこと宮本彩子さんが手がけています。著者も絶賛している宮本さんのイラストも合わせて楽しみたいですね。
こうして、はてなダイアリーでブログを書かれている方が「本」の世界へと進出されることは、とてもワクワクすることですね。ご本人のブログによりますと、1月31日には東京・阿佐ヶ谷にてid:gotanda6さんこと速水健朗さんの司会によるトークショーにも出演されるとのことです(残念ながら既に満席です)。
古くからのブログファンの方は、あらためて書籍でid:zoot32さんの文章の魅力に触れることができますし、これまでご存知ではなかった方は、書籍と合わせてブログの過去のエントリーも楽しまれてはいかがでしょうか。

生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)

生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)


(近藤令子 id:reikon / お問い合わせは hatenapr@hatena.ne.jp まで )