はてな広報ブログ

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「DJのように顧客とコミュニケーションを」ブランドコンテンツのこれから~アドテック関西に登壇しました~

2014年11月26日(水)・27日(木)の2日間にかけて、「ad:tech kansai 2014」(以下、アドテック関西)が開催されました。そこで実施された大広プライベートセミナーで、『ついに動き出す、ほんまもんのソーシャル時代とは?~すべてがつながる時代に反旗をひるがえせ~』と題して、はてなビジネス開発本部 営業部 マネージャーの高野政法(id:mtakano / [twitter:@youngtonguebass])がパネルディスカッションを行いましたので内容をレポートします。

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モデレーターは株式会社 大広ディレクター/クリエイティブディレクターの荘野一星氏。ジャーナリスト・法政大学准教授であり、ブログ「ガ島通信」を運営する藤代裕之氏(id:gatonews / [twitter:@fujisiro])とともに、企業がインターネットで情報発信することが当たり前になってきた時代に、どう顧客とコミュニケーションを図っていくべきか議論しました。

みんなが情報を発信する時代に、重要なのはコンテンツ

オウンドメディアやコンテンツマーケティングに取り組む企業が増えた2014年を振り返り、「ブログによる個人の情報発信を訴えてきた自分としては、企業が自分達で情報発信をすることができるようになったことは嬉しく思える」と藤代氏はまとめます。一方で、「メディアを通さなくても自分の言いたいことを言えるようになった。ただ企業がメディアを持つことにまだこなれていない印象を受ける。マスメディアの時代は情報を一方的に送り付けるのが主流だった。企業側がメディアを持ち始めた現在、まだその路線を引きずっていることがあるのでは」とユーザーとのコミュニケーション関係をうまく構築できていない現状の課題を指摘します。

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左:ジャーナリスト・法政大学准教授 藤代裕之氏
右:はてなビジネス開発本部 営業部 マネージャー 高野政法

「企業がオウンドメディアを使っても、製品情報を発信するだけでは役に立たないのではという問題提起をしたい。重要なのはコンテンツだ」というモデレーター荘野氏の発言を受け、はてな高野も「メディアを作るのが完成形になってしまっていて、そのメディアを通してどういう感動体験をさせるかということを考えきれていない事例が多いように思う」とコメントしました。

ブロガーの力を借りる

藤代氏自身がブログを始めてメディアのパラダイムシフトを感じた経験から、テーマはブログやブロガーの話題へ。はてなで行っている、ブロガーの力を借りながら企業コンテンツを作る取り組みの話となりました。
はてな高野から紹介したのはキャリアとビジネスのニュース・コラムサイト「リクナビNEXTジャーナル 」の事例。はてなで一部お手伝いをしながらブロガーに寄稿を行ってもらい、多くの人気記事が生まれています。

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「何者かわからない人が書いた記事より、人となりが見えるブロガーが書いた記事の方が、読者と同じ目線になるので共感してもらいやすい。いろんな人の力を借りてメディアを作り上げる時代になっていると思います」と高野。その中で企業も編集者のようなマインドを持つべき流れになっている、と議論は進んでいきます。
「当初想定したペルソナの読者層が、定期的に読んでくれるメディアが作れるとは今や限らない。むしろ記事毎にペルソナが違うことが当たり前で、記事単位でペルソナを考えていかなければならないのでは」と高野。

DJのように柔軟な姿勢を

セッションの最後に、モデレーターの荘野氏より「本日のセミナータイトルである『ほんまもんのソーシャル時代』とは一体何でしょう?」と聞かれ、はてな高野は「企業がやみくもに情報を発信していくだけではなくて、ソーシャルメディアで起きた反応をDJのように取り入れつつ、発信したいことを取捨選択しながら情報発信していくべき時代だと思います」と述べました。
藤代氏は「企業が自分達でメディアを持って発信する中で、最後のピースを埋めるのは読者ということを忘れずに。消費者は今や発信者でもある。一緒に作っていこうという姿勢が大事です」と議論を締めくくりました。

オウンドメディアを使った顧客とのコミュニケーションに興味がある企業様はぜひ「はてなブログMedia」をご検討ください。